SOPvol.72新発田産米、台湾スーパーで販売

▲台湾・大葉高島屋で実演販売。「日本の食べ物は大好き」とさっそく「新発田乃殿様献上米」をお買い上げ

今号、第1・2面では、新発田市が一昨年から続けてきたインバウンド・アウトバウンド活動の一環として、台湾の高級スーパーに始めて新発田産コシヒカリ「新発田乃殿様献上米」が並び、オープニングイベントに市長が出席してPRした模様をリポートしました。市長は併せて、新発田産コシヒカリの使用に踏み切ってくれた高級すし店などを訪問し、今後の協力を依頼しました。

基礎自治体が自ら輸出を手掛ける例は他になく、少量といえども難しい農産物輸出に風穴を開けて実績とした功績は大であります。インバウンドでは、台湾代理店に旅行商品の「インターネット販売」を依頼しましたが、その模様は2月号に掲載する予定です。

3・4面では、赤穂浪士討入りに関して、幕府中枢が積極的に関与していた事実を新大名誉教授・冨澤信明氏が明らかにした氏の講演を加除訂正して掲載しました。江戸城郭内にあった吉良上野介の屋敷を無防備な本所に移したことが、討入り成功のカギだったことは知られていましたが、それを画策して実行に移したのは、当時の新発田藩主のいとこで大目付に出世していた溝口摂津守でした。溝口摂津守はまた、堀部安兵衛の親戚でもあります。冨澤氏は溝口家と浅野本家の代々にわたる血縁関係を系図を読み解くことで明らかにしました。次号以下で、なぜ幕府中枢が討入りに加担したのか、その理由を推理します。

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SOPvol.71大倉別邸『蔵春閣』新発田へ

▲左/10月15日(日)藤塚浜の松塚漁港にて「秋のさかなまつり」
右/月岡温泉 泉慶にて「しばた米コン」最終審査

今号、第1面では、新発田市に寄贈されることになった大倉喜八郎の別邸『蔵春閣』を紹介しました。大倉喜八郎が明治45年に建設し、以後内外の賓客の接待などに使用したもので、世界に雄飛した明治の時代の空気を色濃く反映した名建築です。大倉は設計を伊東忠太に相談し、建築は大倉組(現大成建設)が担当しました。「桃山御殿(聚楽第)の御成りの間」を再現したとは大倉自身の言葉です。

金箔張りの内装や折り上げ格天井などは豪華絢爛で、火災で焼失した「明治宮殿」の趣を感じることができます。

しかし、大倉の死後は三井グループや大倉財団が運営・管理していたものの、あまりにも維持費がかかるために解体せざるを得なかったという経緯があります。単に観覧に供するだけでは税金で莫大な維持費を捻出しなければならず、新発田市には多大の財政負担がかかります。レストランとしての営業など、『蔵春閣』自身でお金を産みだす収益施設にしなければ、市民の理解は得られないでしょう。第2の県知事公舎にしてはいけません。

第2面・3面では、議会改革を進める多治見市と藤枝市を紹介しました。多治見市では車座形式での市民との対話をすすめており。藤枝市では議員が行政の全事業を評価したうえで、行政に政策提案するシステムを構築し、成果を挙げています。旧態依然とした新発田市議会の改革はまったなしです。

4面では、市農水振興課が主催するイベントを3つ、紹介しました。農産物の海外輸出で耳目を集める一方、地道な努力を続けていることにも目を向けたいと思います。

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SOPvol.70接戦の衆議院選挙、黒岩氏勝利

今号、第1面では10月22日(日)に投開票が行われた衆議院選挙の結果を掲載しました。

黒岩陣営は「安保法制容認」を踏み絵とした「希望の党」に参加せず、無所属での出馬となりました。これに共産党が支援を決めたため、参院選・県知事選と同様に野党共闘が成立しました。

黒岩前回票8万2千619票に共産党前回票1万1千214票を加えると9万3千833票、自公共闘の斎藤洋明票は7万4千319票、斎藤は差し引き1万9千514票のマイナスからのスタートとなりました。誰しも黒岩陣営の圧倒的優位とみました。

しかし、地域に作り始めた斎藤の自前組織の活動に加え、選挙中盤から二階堂市長が新発田地区選対本部長に就任し、市長の個人後援会も活動を開始し、斎藤が猛追しました。

結果は、黒岩9万5千644票、斎藤9万5千594票の50票差で黒岩勝利となりました。

今後は、「最低賃金1千円」「戸別所得補償復活」「安保法制廃止」などを公約として掲げた黒岩が、無所属という立場でこれらをどうやって実現するのか。また、「自民党の中からの改革・説明責任を果たす」「米の価格上昇」「保育・教育環境の改善」「地元での働き場所の確保」などを訴えて比例で復活した斎藤も、それらの政策をどのような手法で実現するのか、注目したいと思います。

2・3面では、「地元の食材」というだけでなく「新潟の茄子」に観光資源を絞り込んだ温泉旅館「里山十帖」のディレクター・岩佐十良(とおる)氏の講演要旨です。1泊2食で2万1千円、連日満室にし続ける仕掛けは新発田でも大いに参考になるでしょう。まさに「選択と集中」で成功をおさめた好事例です。

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