SOPvol.73第14回城下町しばた雑煮合戦

▲城下町しばた全国雑煮合戦・看板娘コンテスト

今号、第1面では、恒例の城下町しばた全国雑煮合戦の結果を掲載しました。優勝はサトウの切り餅新発田工場でした。看板娘コンテストではグランプリ・準グランプリにともにキッズ陽だまり苑の保育士さんが選ばれました。今回はメインストリート商店街を札の辻広場と交流会館をつないでの開催となったため、広々としており、飲食スペースも屋内に確保できて快適でした。これは「交流」をコンセプトとした新市庁舎の手柄です。しかし、来場者は主催者発表で2万5千人と例年より5千人多かったものの、売り上げは少し落ちたようです。売り切れ店は終了時で8ブースのみで、昨年の全店売り切れに比べると問題が残りました。14回目を迎えて飽きが来ているのかもしれません。次回は新鮮さを出す工夫が必要でしょう。

1面コラムは新発田農高OB会での元プロ野球巨人の加藤健氏の表彰の模様を取り上げました。新発田市のスポーツは低迷しています。個人個人の体力、特に子どもの体力の低下は歯止めがかかりません。さらに、体育・スポーツ施設の充実と専門性を持った指導者の配置は急務です。

2面では、赤穂浪士討入りに関して、江戸幕府中枢の大目付溝口摂津守(溝口分家)が積極的に支援した理由について、新大名誉教授・冨澤信明氏の講演・論文を要約して掲載しました。溝口氏入封時、上杉氏が新発田を去るにあたって年貢米をすべて持ち去ったことへの遺恨が、上杉氏改易をねらっての赤穂浪士討入りの大きな支援理由だったとの新説です。また、赤穂の浅野家と新発田の溝口家は6代にわたって縁戚関係(重縁)にあったことも、支援の理由として挙げられます。しかし、結果として上杉氏は改易に至りませんでした。その理由は次号以下、冨澤説を借りて推理します。

3面では新たにいちご栽培に参入した農業女子・相馬絢子さんのインタビューです。農業女子として、若杉智世子さん、小林奈保子さんに次いで3人目です。相馬さんは観光いちご園を目指すとともに、菅谷地区の活性化に取り組もうとしています。新発田の活性化には女性や若い方の活躍が欠かせません。今後も全力で応援していきたいと思います。

 

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SOPvol.72新発田産米、台湾スーパーで販売

▲台湾・大葉高島屋で実演販売。「日本の食べ物は大好き」とさっそく「新発田乃殿様献上米」をお買い上げ

今号、第1・2面では、新発田市が一昨年から続けてきたインバウンド・アウトバウンド活動の一環として、台湾の高級スーパーに始めて新発田産コシヒカリ「新発田乃殿様献上米」が並び、オープニングイベントに市長が出席してPRした模様をリポートしました。市長は併せて、新発田産コシヒカリの使用に踏み切ってくれた高級すし店などを訪問し、今後の協力を依頼しました。

基礎自治体が自ら輸出を手掛ける例は他になく、少量といえども難しい農産物輸出に風穴を開けて実績とした功績は大であります。インバウンドでは、台湾代理店に旅行商品の「インターネット販売」を依頼しましたが、その模様は2月号に掲載する予定です。

3・4面では、赤穂浪士討入りに関して、幕府中枢が積極的に関与していた事実を新大名誉教授・冨澤信明氏が明らかにした氏の講演を加除訂正して掲載しました。江戸城郭内にあった吉良上野介の屋敷を無防備な本所に移したことが、討入り成功のカギだったことは知られていましたが、それを画策して実行に移したのは、当時の新発田藩主のいとこで大目付に出世していた溝口摂津守でした。溝口摂津守はまた、堀部安兵衛の親戚でもあります。冨澤氏は溝口家と浅野本家の代々にわたる血縁関係を系図を読み解くことで明らかにしました。次号以下で、なぜ幕府中枢が討入りに加担したのか、その理由を推理します。

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SOPvol.71大倉別邸『蔵春閣』新発田へ

▲左/10月15日(日)藤塚浜の松塚漁港にて「秋のさかなまつり」
右/月岡温泉 泉慶にて「しばた米コン」最終審査

今号、第1面では、新発田市に寄贈されることになった大倉喜八郎の別邸『蔵春閣』を紹介しました。大倉喜八郎が明治45年に建設し、以後内外の賓客の接待などに使用したもので、世界に雄飛した明治の時代の空気を色濃く反映した名建築です。大倉は設計を伊東忠太に相談し、建築は大倉組(現大成建設)が担当しました。「桃山御殿(聚楽第)の御成りの間」を再現したとは大倉自身の言葉です。

金箔張りの内装や折り上げ格天井などは豪華絢爛で、火災で焼失した「明治宮殿」の趣を感じることができます。

しかし、大倉の死後は三井グループや大倉財団が運営・管理していたものの、あまりにも維持費がかかるために解体せざるを得なかったという経緯があります。単に観覧に供するだけでは税金で莫大な維持費を捻出しなければならず、新発田市には多大の財政負担がかかります。レストランとしての営業など、『蔵春閣』自身でお金を産みだす収益施設にしなければ、市民の理解は得られないでしょう。第2の県知事公舎にしてはいけません。

第2面・3面では、議会改革を進める多治見市と藤枝市を紹介しました。多治見市では車座形式での市民との対話をすすめており。藤枝市では議員が行政の全事業を評価したうえで、行政に政策提案するシステムを構築し、成果を挙げています。旧態依然とした新発田市議会の改革はまったなしです。

4面では、市農水振興課が主催するイベントを3つ、紹介しました。農産物の海外輸出で耳目を集める一方、地道な努力を続けていることにも目を向けたいと思います。

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