SOPvol.74           平成30年度新発田市の予算案

▲市立豊浦保育園で「スポーツ体験会」開催

今号、第1面では、2月18日に議会に示された新年度予算案の概略を掲載しました。新市庁舎・東小校舎建設・歴史図書館改修などの大型工事が終了したことから、一般会計合計は11億円ほど減少したものの、市民サービスなどの民生費は3億7千万円の増額となりました。昨年のいじめ自殺を教訓にしたいじめ対策費などを新たに盛ったほか、屋根付グラウンドの整備、学校でのタブレット導入試験、エアコン設備に向けた研究など、教育部門への積極的な投資が目を引きます。

しかし、子育て支援部門では、保育士不足解消への抜本的対策は見当たりません。産業振興部門では、ほ場整備に伴う遺跡発掘事業の停滞に対する対策も見送られました。総体的には、将来を見越した「戦略性」の欠如が指摘されそうです。予算案の詳細は次号以降に掲載します。

また、1面には保育園児を対象に開催された「スポーツ体験会」、農家の担い手リクルートのための市農水振興課主催の「農高出前授業」の模様をリポートしました。

2面では「民間主導の公民連携によるまちづくり」の第一人者・清水義次氏の新発田での講演の内容を要約して掲載しました。みらい創造課の若手と農業女子が企画した「食の循環によるまちづくり」活動の一環でした。受講者は官民問わず広く募集しました。民間参加者の評判は上々でしたが、行政からの参加者の反応には温度差がありました。

3面では、シリーズで掲載している「赤穂浪士討入りの真実」の第3弾です。第1回では、江戸幕府中枢の大目付溝口摂津守(溝口分家)が積極的に支援した事実を、第2回ではその理由が上杉家改易をねらったものであることを、新大名誉教授・冨澤信明氏の講演・論文を要約して掲載しました。今回はなぜ上杉家が改易に至らなかったか、縁戚関係から探りました。ここに至って、従前とはまったく異なる「赤穂浪士討入りの真実」が浮き彫りになったことと思います。

4面では、こども食堂を運営する「フードバンクしばた」による制服リサイクル、ピュアオレンジによる自立支援のプログラムの告知を掲載しました。どちらも先進的な試みです。

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SOPvol.73第14回城下町しばた雑煮合戦

▲城下町しばた全国雑煮合戦・看板娘コンテスト

今号、第1面では、恒例の城下町しばた全国雑煮合戦の結果を掲載しました。優勝はサトウの切り餅新発田工場でした。看板娘コンテストではグランプリ・準グランプリにともにキッズ陽だまり苑の保育士さんが選ばれました。今回はメインストリート商店街を札の辻広場と交流会館をつないでの開催となったため、広々としており、飲食スペースも屋内に確保できて快適でした。これは「交流」をコンセプトとした新市庁舎の手柄です。しかし、来場者は主催者発表で2万5千人と例年より5千人多かったものの、売り上げは少し落ちたようです。売り切れ店は終了時で8ブースのみで、昨年の全店売り切れに比べると問題が残りました。14回目を迎えて飽きが来ているのかもしれません。次回は新鮮さを出す工夫が必要でしょう。

1面コラムは新発田農高OB会での元プロ野球巨人の加藤健氏の表彰の模様を取り上げました。新発田市のスポーツは低迷しています。個人個人の体力、特に子どもの体力の低下は歯止めがかかりません。さらに、体育・スポーツ施設の充実と専門性を持った指導者の配置は急務です。

2面では、赤穂浪士討入りに関して、江戸幕府中枢の大目付溝口摂津守(溝口分家)が積極的に支援した理由について、新大名誉教授・冨澤信明氏の講演・論文を要約して掲載しました。溝口氏入封時、上杉氏が新発田を去るにあたって年貢米をすべて持ち去ったことへの遺恨が、上杉氏改易をねらっての赤穂浪士討入りの大きな支援理由だったとの新説です。また、赤穂の浅野家と新発田の溝口家は6代にわたって縁戚関係(重縁)にあったことも、支援の理由として挙げられます。しかし、結果として上杉氏は改易に至りませんでした。その理由は次号以下、冨澤説を借りて推理します。

3面では新たにいちご栽培に参入した農業女子・相馬絢子さんのインタビューです。農業女子として、若杉智世子さん、小林奈保子さんに次いで3人目です。相馬さんは観光いちご園を目指すとともに、菅谷地区の活性化に取り組もうとしています。新発田の活性化には女性や若い方の活躍が欠かせません。今後も全力で応援していきたいと思います。

 

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SOPvol.72新発田産米、台湾スーパーで販売

▲台湾・大葉高島屋で実演販売。「日本の食べ物は大好き」とさっそく「新発田乃殿様献上米」をお買い上げ

今号、第1・2面では、新発田市が一昨年から続けてきたインバウンド・アウトバウンド活動の一環として、台湾の高級スーパーに始めて新発田産コシヒカリ「新発田乃殿様献上米」が並び、オープニングイベントに市長が出席してPRした模様をリポートしました。市長は併せて、新発田産コシヒカリの使用に踏み切ってくれた高級すし店などを訪問し、今後の協力を依頼しました。

基礎自治体が自ら輸出を手掛ける例は他になく、少量といえども難しい農産物輸出に風穴を開けて実績とした功績は大であります。インバウンドでは、台湾代理店に旅行商品の「インターネット販売」を依頼しましたが、その模様は2月号に掲載する予定です。

3・4面では、赤穂浪士討入りに関して、幕府中枢が積極的に関与していた事実を新大名誉教授・冨澤信明氏が明らかにした氏の講演を加除訂正して掲載しました。江戸城郭内にあった吉良上野介の屋敷を無防備な本所に移したことが、討入り成功のカギだったことは知られていましたが、それを画策して実行に移したのは、当時の新発田藩主のいとこで大目付に出世していた溝口摂津守でした。溝口摂津守はまた、堀部安兵衛の親戚でもあります。冨澤氏は溝口家と浅野本家の代々にわたる血縁関係を系図を読み解くことで明らかにしました。次号以下で、なぜ幕府中枢が討入りに加担したのか、その理由を推理します。

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