SOPvol.64市民サービス重視の29年度予算

▲新発田城址の桜

今号、第1面は、新発田市の29年度予算についてです。新庁舎などの大型工事が終わったために、総額では約50億円の減となりました。ただし、人件費と物件費を約10億円ほど圧縮したため、市民サービスの経費は逆に約6億円増えています。市長は今年を「ハードからソフトへの転換の年としたい」と提案理由説明で力説しました。しかし、「ソフト」ならば何でもいいというわけにはいきません。市長は議会で、既に低所得家庭への教育費・給食費の補助があるにもかかわらず「給食費無料化の検討」を示唆しました。これを実施すると毎年4億円の資金が必要となります。毎年4億円といえば、大変な金額です。もしそのような資金があるならば、他の優先順位の高い事業に投資すべきでしょう。

中面では、ふるさと納税が4億5千万円を超えたことに焦点を当てました。ただし、新発田市では現在、ふるさと納税寄付金を一般財源に入れています。寄付金という不確定な収入を一般財源とすることは、その収入がなくなったときに、代わりの財源をねん出することが困難になります。使途は一時的なものに限定されるべきです。

前号で、加治川堤の桜並木の生みの親が「昆田文次郎」であることを伝えたところ、大きな反響がありました。そこで、今月号では「昆田文次郎」が新発田の上水道布設にも尽力したことをリポートしました。新発田の過去の偉人のふるさとへの強い思いには頭が下がります。

最終面は、「安兵衛生誕地まつり」と「佐々木盛綱・藤戸の浦ものがたり」のイベントについての告知といたしました。とくに佐々木盛綱については、新発田の始祖とも言える人物でありながら、地元でもほとんど知られていません。徐々に理解を広めていきたいと思います。

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SOPvol.63新発田高校、大学入試で大躍進

今号、第一面は、大学入試において瞠目すべき成績を挙げた新発田高校の取り組みについてです。新発田高校はここ40年来なかった東大2・京大1・東北大7という現役生の合格を果たしました。

理由は単純です。藤井人志という人材を校長に得て、その教育方針を変更したことにあります。彼は「挑戦」を合言葉により高い目標を生徒に持たせ、「未来の俊傑プラン」と「スーパーサイエンスハイスクール」と言うツールを利用し、生徒のモチベーションを上げることに成功しました。それによって停滞していた芝校生の潜在能力を開花させたのです。「自ら考え自ら行動する」方式は心理学でいう「内的動機付け」方式で、最も成果に直結する方法と言われています。トップリーダーの有り方を考える上で大変参考になります。

2面では市議会で提案され、採用された施策を二つ、紹介いたします。一つは今後予想される待機児童増の対応策としての「市立(公立)保育園の民営化」です。近年、市立保育園の臨時職員の激減に伴い、施設に余裕ができているので、それを民営化して保育ニーズに応える施策で、市長も受け入れました。

もう一つは、特養入所待機者解消のため、ショートステイを特養に転換する提案で、こちらも市長は受け入れました。ショートステイの稼働率は年間平均約75%で、25%が空いています。10~15%を特養に転換すると特養入所待機者は解消されます。

3面では新発田の生んだ偉人の一人、昆田文次郎の紹介です。加治川長堤の桜並木の生みの親が文次郎であることは存外知られていません。新発田育英舎の創設、大倉製糸工場誘致、新発田初の上水道敷設なども氏の手柄です。

4面では新発田市政施行70周年を記念して開催される、日本初の「蕗谷虹児・中原淳一・松本かつぢ」3人展の告知です。大正から昭和にかけて日本のサブカルチャーの旗手として活躍し、今日隆盛を極めるマンガ・アニメ文化の萌芽となった3人の仕事を知る絶好の機会です。ぜひ、お出かけ下さい。

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SOPvol.62新発田食品工業団地新造成地竣工

▲ミスムーンライト撮影風景・新発田中央高校にて(制服も同校のもの)

 

今月は人口増に向けての二階堂市長の施策の成果についてです。

約6年間にわたって「産業振興」「子育て支援」「学力向上」を3本柱として数々の施策を展開して参りました。「二の丸病院跡地の防災公園(アイネスしばた)」「駅前複合施設(イクネスしばた)」「新市庁舎開庁(ヨリネスしばた)」に目が奪われがちですが、ハード整備事業の中心は、実は「食品工業団地造成」でした。この2月に進出調印式が行われ、2社が進出しました。今後完売・操業時には600~800人の雇用増が見込まれています。ただし、新発田は労働力不足です。求人難を解消するためにソフト事業として「コンシェルジュ協議会」を発足させ、団地内保育園の開設などを視野に入れて、側面支援に入りました。

定住促進事業は1年間で86件・約200人の転入が確実となりました。住宅取得補助金と首都圏でのUターン相談会の開催による合わせ技が功を奏したかたちです。

本格参入して2年目の「ふるさと納税」は昨年度の2億5千万円から今年度は4億円を突破することが確実になりました。新発田産品の商品力の高さと巧みなセールスプロモーションの結果です。

昨年新発田市でオールロケした映画『ミスムーンライト』のイオンシネマ新潟南での先行上映が好調で、3月中旬まで延長上映されることになりました。全編春の新発田の観光地を舞台(すべて実名で登場)とした、女子高生(新発田中央高校の生徒という設定)たちの青春群像劇です。まだ観ていない方はぜひ劇場でご覧になってください。先行上映の観客動員数によって今後の公開館数が左右されます。

この映画、実は本紙編集長の阿部聡が強引に新発田でロケを敢行するよう、監督とプロデューサーを説得して、実現させたものです。必ずや全国公開、全国ヒットにつなげて、新発田を強力にPRするためにも、ぜひ足をお運びください。笑って泣ける名作です。

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