東京・林町市島邸 広間の床の間には「五階菱」
今号、第1面では、東京都文京区千駄木(旧林町)の市島別邸をリポートしました。育英事業に熱心だった市島宗家9代目徳厚が私塾「市島塾」を開設し、戦後は縁の深い早稲田大学に寄贈され、現在は早稲田大学女子寮の集会所・図書室として使用されています。しかし、建物は築後100年、老朽化が激しいため敷地・庭園ごと売却されることが決まりました。庭園の石組で越後の位置を暗示したり、広間床の間には溝口侯家紋の五階菱があしらわれるなど、溝口侯に随行して新発田に来ただけあって、強くふるさとを意識した意匠に「新発田愛」が印象的です。また、陰影を重視し、質素ながら繊細な造りに控えめな市島家らしさが感じられます。取り壊されることは残念ですが、一部史・資料は新発田市天王の市島邸に移され、早ければ来年公開される予定だそうです。
2面では、市議会12月定例会での小柳肇議員と二階堂市長の質疑・答弁の模様を掲載しました。二階堂市長は「モノのアウトバウント&ヒトのインバウンド」について、その成果を数値で説明・答弁しました。昨年秋の市長選対立候補から「コメを輸出しただけ」と批判されましたが、事実は大幅な外国人観光客増にもつなげ、投資金額の5倍以上の経済効果を上げていることを明らかにしました。
3面では、二階堂市長が公約に掲げる「健康寿命の延伸」に効果の大きい口腔ケアの一例として、「早産・低体重児出産」を取り上げました。歯周病菌が出す炎症性物質には陣痛促進物質が含まれることや歯周病菌が羊水内に侵入することで感染し、胎児の発育不全を引き起こすというものです。
新発田市は5歳ごとに口腔の無料検診を実施するなど、口腔ケアの先進地ですが、これらの取り組みをさらに前進させることが、公約実現の必須条件となっています。
4面では陽だまり苑の「ピュア・オレンジ」、恒例となった「城下町しばた全国雑煮合戦」および、こども食堂の「こども支援プロジェクト」の告知を併せて掲載いたしました。
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