SOPvol.86           31年度当初予算は411億円

今号、第1面では、平成31年度予算の概要についてです。歳入が伸びない中でも、市長の選挙公約の通り「子育て支援策」、特に「高校生までの医療費補助拡大」、「保育料の完全無料化」に、国に先んじて一歩踏み出した大胆な予算案になっています。市長の選挙公約を最大限実現しようという予算組で誠意が読み取れます。ただ、貧困家庭の増加に伴い「生活補助費」などの扶助費の大きく増加しており、投資的経費を圧迫しつつあるのが気になります。次号で、各施策・事業について詳述します。

2面では、前号で掲載した東大教授・瀬地山角氏の講演後半を掲載しました。

先月号では、母子家庭では専業主婦世帯に比べて圧倒的に収入が少ない現実に照らして、①「企業・社会・行政が支援すべきは専業主婦世帯ではなく、まず母子家庭である」とした。次に、男性の実際の家事・育児時間が女性の5分の1程度である現実を紹介したうえで、②未婚女性が結婚相手に求める能力は「人柄(相性)の次に家事能力」であることをアンケート結果を使って解説した(家事能力の次は小差で経済力、仕事への理解と続く=グラフ参照)。さらに、男性が家事・育児をしなければ女性は子どもを産みたくても産めず、超少子化が進行し、家庭も会社も社会も崩壊するとし、企業が家事・子育てのコストを負うべきであり、その入り口として③「男性の育休取得から始めるべき、義務づけてもいい」と説いた。

今月号では、妻が一生働き続ければ約1億円稼ぐことができるとして、④夫は妻か働き続けられるよう1日平均3時間程度家事・育児労働を増やすべきとした。さらに、生産年齢男子の死因第1位は「大黒柱としての重荷に耐えきれないでの自殺」であると指摘、⑤女性の継続的な収入が男性の自殺を防ぎ、結果的には男性の命を救うとした。結論としては、男性も女性も働き続ける環境を整備しなければならないとした。

3面では、新潟の産んだ不世出の小説家・坂口安吾の代表作『桜の森の満開の下』の朗読会の前告知とした。朗読会は4月11日(木)午後6時半から、新潟市民文化会館りゅーとぴあ能楽堂で行われる。朗読の第一人者・青木裕子氏が黙読では味わえない『桜の森の満開の下』の魅力を表現する。ぜひ、お出かけ願いたい。

第4面は、「歴史図書館企画展」と「ピュア・オレンジ」の告知です。

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SOPvol.85           第15回城下町しばた全国雑煮合戦


▲全国雑煮合戦・午前10時半の市役所駐車場会場

今号、第1面では、15回目の開催となった「城下町しばた全国雑煮合戦」の模様をリポートしました。今年は晴天に恵まれ、過去最高となる2万6千人の人出がありました。雑煮には年々レベルアップし、雑煮合戦以外のイベントも充実し、商店街まで展開したブースは終日人の波が途切れませんでした。込み具合から見て、あと1~2割程度増しの集客に対応できることから、他のイベントとのタイアップやSNS活用などで積極的な情報発信を行うことが望まれます。

第2面では東京大学の社会学の論客、瀬地山角氏の講演の要約の前半を掲載しました。福祉レベルを落とさずに少子化に対応するためには、消費税率のアップと男性の家事・育児参加が必須と説きました。統計数字を活用した内容は分かり易く、大いに共感を呼んだようです。次号は後半として、共働き世帯・母子家庭への支援の重要性を引き続き数字を使って解説します。

第3面では、こども食堂を運営する「フードバンクしばた」が新たな取組みとして始めた「こども支援プロジェクト」について、その仕組みと現状をリポートしました。生活に困窮する母子家庭に毎月コメ10㎏を届けようという試みです。コメが必要量集まっていないとのことでした。

第4面は、「こども支援プロジェクト」と「ピュアオレンジ」の告知です。

なお、先月紹介した「鋪屋耕吉写真展」は歴史図書館で2月11日(月・祝)まで開催していますので、ぜひ足をお運びください。

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SOPvol.84           安兵衛「討入り」の真実・総集編


▲昭和40年から続く少年少女剣士パレード(12月14日)

今号、第1面・2面では、これまで5回にわたって連載してきた「元禄赤穂事件・討入りの真実」の総集編を掲載しました。

一般的に大石内蔵助が主導したとされてきた「吉良邸討入り」は、実行したのが堀部安兵衛ら四十七士、「討ち入り」の環境を整えて支援したのが安兵衛のハトコである溝口摂津守であることが、冨澤信明氏(新潟大学名誉教授・米倉在住)が史料を当たり直すことで判明しました。

これにより、大石を主人公とする『忠臣蔵』を、新発田藩ゆかりの安兵衛と溝口摂津守主導の『真説忠臣蔵』に書き換えることが可能となります。二階堂馨市長は、今後「歴史・文化」をまちづくりの中心に置くことを表明しました。本紙としても、始まったばかりの『真説忠臣蔵』作成の新たな動きを、新発田観光の起爆剤として支援していきます。

3面では、市議会12月定例会での目立った公明党・渡邊喜夫議員の質問、改正入管法にからんで、新発田での外国人労働者受け入れへの支援について掲載しました。少子高齢化による人手不足は新発田を直撃しており、とくに介護現場などでは外国人労働者に頼らざるを得ない状況です。しかし、環境整備が整わない中での受け入れは治安の悪化のみならず、様々な影響が指摘されています。

市の環境整備は他の先進受け入れ地と比較して大きく遅れていますし、それ以前に行政当局に危機意識が希薄なことは将来的に禍根を残すのではないかと懸念されます。

若年労働者・女性や高齢者が働ける環境づくりと共に、将来増加が見込まれる外国人労働者と既存市民が共存できる環境づくりを急がなければなりません。

第4面は、「こども食堂」と「ピュア・オレンジ」の告知です。

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