SOPvol.77           有機資源センター、黒字化視野に

▲古町芸妓・成果発表会

今号、第1面では、有機資源センターの経営状況についてリポートしました。

堆肥製造の公営施設は全国各地に数多く存在しますが、すべてが大幅な赤字を計上しています。そんななかで、新発田市の有機資源センターは黒字化が視野に入ってきました。

その理由は一つではありません。①畜ふん・食品加工で発生する食品汚泥の搬入量が近年目に見えて増大していること、②製品(堆肥)販売が好調なこと、③独自に「間けつ運転」「新発酵技術・しばたECO」を開発して電気料金を大幅に縮小したことなどが経営改善に大きく寄与しています。

効果としては、①は畜産業者・食品加工業者の負担を大幅に改善し、企業経営を支援している ②は新発田産農産品の品質を高めるなど、有機資源センターを農と食品加工を産業の中核とする新発田市にはなくてはならないものとしています。

今後は「間けつ運転」や「新発酵技術・しばたECO」をさらに改善して、生産能力をさらに上げて、将来的に予想される工業団地拡充によるする食品汚泥の搬入増に備えたいとしています。それが実現すれば、黒字化は現実のものとなります。地味ながら加田屋の市長から引き継いだ二階堂市政の大きな成果と言えましょう。

第2面では、4回にわたった冨澤信明氏の「元禄赤穂事件の真実」をまとめたものです。溝口家と浅野家との関係が明らかになり、この研究によって溝口摂津守、溝口半之充(亀田大隅守)の新たなスターを発掘しました。今後の観光の目玉として育てていけるものと思われます。

第3面では、成功事例として、新潟市の古町芸妓育成支援事業を取り上げました。

御多聞にもれず、古町でも芸妓の高齢化に伴う座敷芸の衰退が急激に進み、伝統芸能消滅の危機を迎えたことを機に、市・商工会議所・観光関連諸団体が資金を出し合って、唄・笛・三味線・鳴り物などができる地方(じかた)の育成に取り組み、今では若い芸妓が座敷で地方を務められるまでになりました。

とくに、海外からの観光客に人気で、新潟の「キラーコンテンツ」として存在感を増しています。城下町・新発田でも来訪目的に「伝統芸能」を加えることは可能です。台輪の鳴り物や地域の神楽などの育成支援によって、新たに復元が試みられる「大倉喜八郎向島別邸」などでの定期上演が可能なのではないでしょうか。もちろん、藤間流の「月岡芸妓」の育成支援も考えられます。

第4面は、月末に開催される「しばた‘つながる’デザイン展」の告知といたしました。

sop_vol77_p1-4