SOPvol.98           アメリカで新発田のお米を販売

▲NYのライスファクトリーで店頭販売する市長

今月号の第1面では平成28年度以降、経済の活性化を目指して新発田市が取り組んできた「もののアウトバウンド(農産物等の輸出)」「ひとのインバウンド(外国人観光客誘客)」の一つの到達点として、アメリカ・ニューヨークでのお米のトップセールスの模様を掲載しました。

ご存じの通り、世界経済の中心地ニューヨークのポテンシャルは高く、同行した生産者が確かな手応えを得たこと、経済規模の大きさから今後の成約の可能性も高いなど、成果は大きかったと言えます。

平成28年度は親日感情の強い台湾から販売を始めました。しかし、現地の事情を考慮しない販売方法だったため、成績は芳しくありませんでした。そこで現地の事情に合わせたと販売方法を工夫して、3年間で当初の10倍まで販売額を伸ばしました。観光面でも現地ニーズに合わせた旅行商品を開発して外国人観光客を当初の約4倍に伸ばしました。ニューヨークではさらに大きな成果が予想されます。

また、この事業に対する内外の評価は高く、国は来年度10/10の補助金を用意し、全国のモデル事業として確立させたい意向だという。市の担当者は3年後の米輸出額の目標を500トンに設定しています。

2面・3面では危機的な状況を迎えている県財政について解説しました。

簡単に言えば、泉田県知事時代に借金(債務)をしまくり、貯金(基金)は底をつき、今後はその返済に追われて、サービスの低下と新たな負担増は免れなくなるということです。当然、経済振興など、新規の投資は抑えられます。財政悪化を放置した県議会の責任も大きいと言えましょう。

最も心配されるのは市町村への借金のツケ回しです。実際に県立病院経営でその動きが始まりました。例えば、県立津川病院の赤字は約10億円ですが、これを地元で経営することを検討するように県は求めています。阿賀町の予算規模は120億円で経常経費比率は90%を超えています。つまり、新たに使えるお金は12億円しかないのに、そこから10億円を拠出する余裕などないのです。

今後、県は緊縮財政を続けざるを得ないが、県経営は極めて難しい舵取りが予想される。来月号では県と市の新年度予算を検証します。

4面では陽だまり苑の「ピュア・オレンジ」、こども食堂の「制服リサイクルプロジェクト」、歴史図書館の企画展「明治維新と新発田」の告知をいたしました。

SOPvol.97           歴史図書館、奨励賞受賞

1月12日(日)ヨリネスしばたで行われた城下町しばた全国雑煮合戦
惜しくも入賞を逃した 魚喜久の新発田雑煮

 

新発田市立歴史図書館が作った「歴史ガイダンス映像(入門的指導映像)」が、地域文化アーカイブス主催の映像コンクールで奨励賞を受賞しました。今月号の第1面でその概要について掲載しました。ほとんどが職員の手作りで、台本制作や資料集めもすべて職員が担当した労作です。

通史編、城(江戸時代)編、人物編①(溝口秀勝・丹羽伯弘・大倉喜八郎)、人物編②(堀部安兵衛)、産業編(治水・干拓の歴史)の5編からなり、内容がとても分かりやすいこと、資・史料が豊富なことが特徴で、新発田市民はもちろん、新発田を訪れた方々にぜひ観てもらい映像アーカイブスです。

 

2面では、16回目を迎えた全国雑煮合戦の模様をリポートしました。42店舗の参加のうち優勝は全16回休むことなく参加し続けた「屋台道楽」の「安兵衛ラーメン雑煮」でした。参加者は2万5千人と前回に続き過去最高を記録しました。雑煮のバラエティだけでなく、高校生や大学生による物販、市民茶会の併催など、イベントとして成熟してきています。今回は初めて御免町小6年生による地元の店や職人を取材したキャリア学習の結果発表は目の付け所もよく、観客から大きな称賛を受けていました。

今後の課題は市外からの集客と情報発信にあります。

 

3面では、災害時の防災・減災対策として市が取り組みを始めた「個別支援プラン」についての解説です。災害時に自力で避難できない方々(高齢者・障がい者・認知症患者・外国人など)を「要支援者」として登録、一人ひとりの事情にあった救助方法を予め決めておこうというものです。

これは平成23年に発災した東日本大震災を機に改訂した「災害対策支援法」を受けたもので、新発田市は助ける側(自主防災組織)の組織率が90%程度となったことから、今度は助けるべき人たちとその救助方法を具体化しようという試みです。まずは2地区をモデル地区として選定し、「個別支援プラン」作成のノウハウを確立し、市内全地区に広めるのが目的です。

 

4面では陽だまり苑の「ピュア・オレンジ」、こども食堂の「制服リサイクルプロジェクト」、歴史図書館の企画展「明治維新と新発田」の告知をいたしました。

 

 

 

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SOPvol.96           東京・林町市島邸に五階菱

東京・林町市島邸 広間の床の間には「五階菱」

 

今号、第1面では、東京都文京区千駄木(旧林町)の市島別邸をリポートしました。育英事業に熱心だった市島宗家9代目徳厚が私塾「市島塾」を開設し、戦後は縁の深い早稲田大学に寄贈され、現在は早稲田大学女子寮の集会所・図書室として使用されています。しかし、建物は築後100年、老朽化が激しいため敷地・庭園ごと売却されることが決まりました。庭園の石組で越後の位置を暗示したり、広間床の間には溝口侯家紋の五階菱があしらわれるなど、溝口侯に随行して新発田に来ただけあって、強くふるさとを意識した意匠に「新発田愛」が印象的です。また、陰影を重視し、質素ながら繊細な造りに控えめな市島家らしさが感じられます。取り壊されることは残念ですが、一部史・資料は新発田市天王の市島邸に移され、早ければ来年公開される予定だそうです。

 

2面では、市議会12月定例会での小柳肇議員と二階堂市長の質疑・答弁の模様を掲載しました。二階堂市長は「モノのアウトバウント&ヒトのインバウンド」について、その成果を数値で説明・答弁しました。昨年秋の市長選対立候補から「コメを輸出しただけ」と批判されましたが、事実は大幅な外国人観光客増にもつなげ、投資金額の5倍以上の経済効果を上げていることを明らかにしました。

 

3面では、二階堂市長が公約に掲げる「健康寿命の延伸」に効果の大きい口腔ケアの一例として、「早産・低体重児出産」を取り上げました。歯周病菌が出す炎症性物質には陣痛促進物質が含まれることや歯周病菌が羊水内に侵入することで感染し、胎児の発育不全を引き起こすというものです。

新発田市は5歳ごとに口腔の無料検診を実施するなど、口腔ケアの先進地ですが、これらの取り組みをさらに前進させることが、公約実現の必須条件となっています。

 

4面では陽だまり苑の「ピュア・オレンジ」、恒例となった「城下町しばた全国雑煮合戦」および、こども食堂の「こども支援プロジェクト」の告知を併せて掲載いたしました。

 

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